面接での自己PR(アピール)対策
面接での自己PRや自己アピールをする場合によくあるミスが一般的なことを言ってしまうことです。例えば、
・リーダーシップがあります
・忍耐力があります
・負けん気があります
・柔軟性があります
・やる気だけは誰にも負けません
・この仕事は誰よりも好きです
・・・といった内容のもの。
何がNGかと言うと、こういった内容は誰でも言っているからです。例えば、どこかに書いてあった例文をそのまま言っている人は面接官にはよく分かります。
何で駄目なのか、何故面接官は分かってしまうのか・・・というと、それはその人なりのストーリーがそこにくっついていないからです。
ですから、どうしても一般的な話に聞こえてしまいますし、自分の良さが相手に伝わらない、とても勿体ない回答になってしまうのです。
採用担当者はどんな話が聞きたいか?
これも新卒と転職者では少し違ってくるとは思いますが、転職者の場合は前職での経験を踏まえた上で「何ができるか」が求められていると思います。
その何ができるか・・・も応募先の企業に関係のないことでは意味がありません。
あくまでも応募先企業のニーズにあった内容で何ができるかが求められているわけですから、その企業が求めている人材であることをアピールしなければならないわけです。
まずは新卒の場合から見てみましょう:
新卒の場合
新卒の場合、中途採用と違って即戦力というよりも将来的な戦力として期待されるケースが殆どだと思います。
ですから、何故自分がその会社にとって(将来的に)必要となる人材になれるのかを説明する必要があります。
そんな時に一般的なことを言っていても駄目なわけですね。
新卒の場合、例えばリーダーシップがあるという自己PRがしたい時に、学生時代にバレーボール部のキャプテンをしていたことを説明しようとします。
この場合もバレーボール部のキャプテンをしていた・・・ということがイコールリーダーシップにはつながりません。ここに自分なりのエピソードが必要なわけです。
例えば、
「部員がバレーのことで落ち込んでキャプテンの私に相談してくれることが度々あったのですが、最初は励まそうとしたり、自分の考え方を伝えるようにしていました。
ところが、そのやり方ではうまくいかないことに気づいてからは、無闇に励ますことをやめて、まず、できるだけその人の気持ちに寄り添うようにしました。
その上で、どんな理由で立ち止まっているのかを本人の口から話してもらうように努めました。
最初に相手の気持ちを聞いてから、私の考え方を伝えてみたところ、今度は私の話に耳を傾けてくれるようになりましたし、私に相談してよかったと言ってもらえるようになりました。
私はキャプテンとして部員達の相談にのることで、リーダーは、自分の考えを押し付けるだけでは駄目なんだということに気づきました。」
という風に自分なりのストーリーを加えることで、話を聞く側も納得したり、または、その内容に興味を持つかも知れません。
転職者の場合
転職の場合は、ある程度即戦力としての力が求められたり、募集している人物像というのがある程度決まっていることが多いです。
ですから、自分がその人材としてふさわしいことを自分なりにPRしなくてはいけません。
例えば、新規獲得が中心の営業職に応募した場合の例文は・・・
「○○○株式会社にて生命保険の営業をしておりました。昨年の実績は新規獲得件数50件です。
営業部で掲げた目標に対して2倍の数字を残すことができました。新規顧客の獲得も勿論大切なことではありますが、私はそれだけでなくお客様と長年お付き合いしてゆくことが大切だと感じていました。
そのため、できるだけお客様のニーズを把握し、お客様のお力になれることがあれば例えそれが直接売上には結びつかなくとも、できるだけやってきたつもりです。
そうすることでお客様から信頼され、昨年の実績につながったと確信しております。」
この場合も実績を数字で示すことで即戦力であることをアピールしています。
また、仕事をする上で大切にしていることや信念などを話すのも効果的なこともあると思います。
未経験、数字として示すものがない場合
数字などで実績が示せなかったり未経験である場合でも自己PRの仕方はいくらでもあります。
例文(事務職から福祉用具販売員への転職の場合)
「私は以前は総務課で事務職をしていました。社員の多い会社でしたので、そういった様々な考え方を持った人たちと上手に連携してゆくことが求められました。また、私の仕事は社員が気持ちよく働く環境作りでもありましたので、それぞれのニーズを把握し、丁寧な対応を心がけることでお互いが心地よく働けるようにしたいと考えて仕事をしていました。
福祉用具販売員のお仕事は未経験ではありますが、昨年に福祉用具専門相談員の資格を取得しています。
私の祖母も長年介護が必要で、私も仕事が休みの日は祖母の介護をしておりました。そういった経験も仕事に生かせるのではないかと思っております・・・・」
実績などはなく、未経験の仕事への転職ですが、その職種に対して有効であろうと思われる経験などを中心に話した例です。
こういったように違う職種であっても以前の経験が今応募している職種に生かせる部分を見つけ、そこをクローズアップしてゆくことで採用担当者にアピールすることができます。