面接での入室・退室のマナー
面接では第一印象というのが非常に重要になってきます。
中にはドアを開けて座るまでに評価が大きく下がったり、不採用だと判断されたりする人もいます。
しかし、逆を言えば、職歴や資格などの面で多少の問題があったとしても、第一印象をよくすることによってそれらをカバーすることもできるのです。
入室でのポイントは第一印象をよくすること、相手に好感を持ってもらうことです。
人は目から入ってくる情報で物事の55%を判断し、耳から入ってくる情報で38%を判断すると言うメラビアンの法則というものがあります。
ちなみにメラビアンの法則によれば、言葉は何かを判断する際に7%しか関係してこないと言われています。
ですから、まずは見た目が大事です。
入室の際はその辺を大きく評価されていることを忘れずにいたいものです。
服装や髪型なども大切ですが、加えて爽やかさであったり、清潔感、誠実さ、やる気といったものも見た目や動作で印象付けることができます。
どれだけやる気があっても、ダラダラとしていたら伝わりません。
ですから、相手に伝わるにはどうしたらいいのか・・・を考えることが大切だと思います。
尚、服装や髪型などについては服装と髪型のマナーでより詳しくご紹介します。
入室のマナー
さて、では実際に入室の際のマナーについてステップ・バイ・ステップで見てゆきたいと思います。
①入る前にドアを2回ノックします。緊張し過ぎてしまう方の場合は、ノックする前に深呼吸しておくと良いかも知れません
②「どうぞ」と言われてからドアをあけます。声がかかる前にドアを開けないで下さい。それはマナー違反になります
③ドアを開ける際は面接官の方をまっすぐに見ること。そして、「失礼します」と言ってお辞儀をします。その後、後ろを振り返ってドアを閉めます
④ドアを閉めたら椅子の横まで歩きますが、足を引きづったり、ゆっくり歩いたりはしないで下さい。それだけでマイナス評価になります
椅子の左横に立ったら「田中太郎(自分の名前)です。宜しくお願い致します。」と自己紹介してからお辞儀をします。
お辞儀をする際も背筋はしっかり伸ばしましょう。お辞儀の角度は30度から45度程度でよいと思います。
自己紹介する際はできるだけ笑顔で言うと好印象です。
ただ、作った笑顔だとひきつってしまいます。そこで、「今日は面接してくださって、ありがとうございます」という気持ちでいることです。
すると自然な笑顔になりますので。
また、入室の際にまわりをキョロキョロ見ている人がいますが、これは評価が下がりますからやめましょう。
⑤面接官から「どうぞお座り下さい」と言われてから、「はい。失礼します。」と言って座ります。カバンは小さなものなら膝の上、大きめのものなら椅子の背もたれと背中の間に置くか、足元に置きましょう。
座り方ですが、椅子には背筋を伸ばして浅めに座ります。深く腰掛けないようにします。また、肘掛は使っては駄目です。
背筋を伸ばすといっても胸をはるわけではありませんので注意して下さい。胸を張ると威張っているような印象を与えてしまいます。
足は男性であれば、両膝の間を適度に離して座ります。
女性は膝をぴったりとくっつけて座ります。膝から足までを斜めにして座るモデル座りは誤解を与えることがありますのでやめた方が良いでしょう。
また、足を組んだり、腕を組んだりといったことも控えましょう。
両手の位置ですが、女性の場合は足の上に手を重ねておきます。男性の場合は太ももから膝の上に乗せます。
退室のマナー
退室というのを軽く見ている方がいるのは残念なことです。
何故なら、退室の際の振る舞いが印象に残ったために採用した・・・という面接官もいるからです。
入室の際に多少失敗しても退室で挽回できることもありますから、退室は甘くみないで丁寧にしましょう。
①面接官が「それではこれで終わります。」といったら速やかに立ち上がり(椅子の左側に立ち)「ありがとうございました」と言ってお辞儀をします。
お辞儀の角度は30度から45度を目安にするといいでしょう。
この時はお礼の意味と検討をお願いする意味のお辞儀ですから、深めにすると良いと思います
②お辞儀が終わったら、カバンを持ってドアの方に歩き出します
③ドアの前まで来たら面接官の方を向いて、「失礼します。」とお辞儀をします
④お辞儀をしたらドアを開けて退室します。ドアは静かにゆっくりしめるようにします。大きな音は出さないように
以上が面接の際の入室と退室のマナーになります。
これらは普段はやりなれていない動作だと思いますので、ご自宅で何度も練習することをおすすめします。いきなり面接に向かうよりは良い結果が出せると思いますので。
また、最後のポイントですが、お辞儀をする前に真っ直ぐに立つわけですが、その際に両足のかかとをつけて立つようにすると印象が良いと思います。
両足が開いているとだらしなくみえてしまうことがありますので注意してください。