面接の質問対策について
面接では様々な質問を投げかけられます。
あなたはそれらをどのように答えるでしょうか?何をどう答えるか?大事なことです。しかし、それだけではありません。もっと大切なこともあります。
私は採用担当者として数多くの人たちの面接を担当してきました。そして、採用を決めた人、残念ながら採用できなかった人たちに多く出会ってきました。
その人たちには勿論ですが、色々な質問をしてきました。
そこで私が見たものは何だったのか?そして、どんなところを私は面接官として評価してきたのか・・・・についてお話したいと思います。
また、実際の質問事例であったり質問の例やその内容などについては別ページ詳しく掲載していますのでそちらを参照していただければと思います。
しかし、そういった質問一覧を見て、そして対策を練ったとしてもその言葉があなたの言葉でなければ面接官にはすぐにわかってしまうでしょう。
大切なのは、事例や例文通りに答えることでは決してありません。
そういう人も確かにいます。でもそれをやってしまうと差別化ができないだけでなく、あなた自身のエピソードがそこに入ってきません。
だから、説得力に欠けるものになってしまうのです。
採用担当者が見ているもの
面接を受ける立場の人間、勿論私にもその経験は何度もありますが、その立場から見るとどんな風に質問に答えたらいいかを考えた場合:
1.何を
2.どのように言うか
という点が大切だと思いがちです。
確かに何を言うか、どのように言うかというのは大切なことです。
例えば、志望動機を聞かれたときは、どのようなことを言えば採用してもらえるのか?退職理由を聞かれたときに評価が下がらない言い方はあるか?自己PRはどうしたら上手にできるか?といったことは誰もが考えることだと思います。
しかし、意外かも知れませんが、採用担当者が気にしている一番のことは
1.何を
2.どのように言うか
のどちらでもありません。では何だと思いますか?この2つよりも大切なことなどはあるのでしょうか?
そう、実はあります。
それは「どんな人が言っているか?」という点です。
つまり応募者がどんな人か・・・が大切なのです。面接でははじまってから数分で採用かどうかが決まる、はじまってすぐに応募者のイメージは固まる・・・などなどと言われます。
この理由は応募者が何をどのように言ったからではありません。
「どんな人に見えるか」で採用担当者は最初の評価を下しているのです。この最初の評価というのはかなり大きなウェートを占めています。
そして、その最初の評価を面接という短い時間の中でくつがえるのはとても大変なことなのです。
人物そのものを見られている
就職、転職面接というと、仕事ができるかどうかということを見られていると思われがちですが、実はそれだけでなくて、人物そのものを見られていると思っていいと思います。
ではどんな人が評価されるのか?それは:
・感じのよい人
・誠実な人
・やる気のある人
・前向きな人
・思いやりのある人
・・・です。
これが大前提にあって、次に仕事で何ができるか?が評価されます。
ですから、この最初の部分で躓いてしまうと、後は仕事ができてもできなくても採用されない・・・ということになります。
そういう意味では面接は自分自身を見直すよい機会になります。
自分は他人に対して誠実であったか、感じの良い人だといわれたことがあるか、思いやりはあったか、前向きに生きてきたか?そういうことを考えさせられます。
私も面接を受ける側だった時に大きな失敗をしたことが何度もあります。
その時はそういったことまで考えられませんでした。でも考えてみれば、採用担当者も一人の人間です。
やはり、感じの良い人と一緒に仕事がしたいし、思いやりのある人や誠実な人には良い評価を下してしまうものです。
これは私の会社ではなく、他であった話です。
その会社はウェブ関連のデザイナーを募集していました。多くの人が面接に訪れました。それぞれウェブデザインの経験者でした。
しかし、その中で一人だけ殆ど経験も技術もない人がいました。
その男性は経験も技術や知識もあまりなかったのに、採用されたのです。
理由をその会社の採用担当者に聞いてみると、「感じが抜群によい人だったので自分の会社で働いて欲しいと思った。」と答えました。
多少経験不足だったとしても、感じが良い人はやはり評価されるのです。
ですから、面接の質問一覧を見て、または事例であったり、例文を見て研究することも勿論大切ですが、それだけでは採用されません。
大切なのは、採用担当者にどう映るか?なのです。
当サイト内でも下記のようによくある質問とその対策を立ててきました。例えば、
・自己PRの仕方
・退職理由
・転職理由
・志望動機
・尊敬する人は?
・長所は?
・短所は?
・趣味・特技
・圧迫面接の対策
・・・しかし、これらはあくまでも感じの良い人だと相手に思ってもらえてはじめて効果が出てくるものだと思ってください。
少なくても、感じの良い人と思われるためには、誠実な気持ち、感謝の気持ちで採用担当者と向き合うことです。
その気持ちがあれば、テクニックなどはなくても、あなたの気持ちは伝わると思います。