面接で長所と短所を聞かれたら?
面接でよくある質問の1つが長所や短所に関する質問です。
この質問は、その人の人物像を把握することが1つの目的ですが、他にも業務適正などを見るために聞くこともあります。
いずれにしても、応募先の企業にとっては、その人を採用するべきかどうかを見極めるためにする質問ですので、その点を把握した上で回答する必要があります。
長所と短所を聞かれた時によくある回答が・・・
長所:
・明るい
・謙虚
・誠実なところ
・努力家
短所:
・夢中になってしまう
・慎重すぎる
・心配性
といった回答でしょうか。
ただ、こういった回答は多くの方がすることから、評価にはプラスにはならないかも、知れません。もう少しポイントを絞る必要がありそうです。
性格について答える時のポイント
面接官(もしくは採用担当者)が性格、長所や短所について質問する時、その人の長所が仕事でどう生きているのか、ということが聞きたいのです。短所については、自分の欠点と思うところをどのように仕事の中でカバーしてゆくか・・・ということが知りたいわけです。
そのため、この質問に答える際は自分なりのエピソードであったり、過去の実績や仕事の仕方などの話を織り交ぜてゆくことが大切になってきます。
例えば、打たれ強いです、丁寧な性格です・・・とただ答えるよりも、それが具体的にこれまでの仕事でどのように生きていたか・・・ということを伝えることで、また、それをこの会社(仕事)でどのように生かせるか・・・ということを伝えることで、面接官にはより強い印象を残すことができると思います。
例文
長所は謙虚なところ、短所は何でもやりすぎてしまうこと:
「私の長所は、人の話に耳を傾けようとするところだと思います。
前職では○○という企画のプロジェクトリーダーを任されていました。最初はとまどいましたが、任された以上は会社の期待に応えたくて、社内で同じ仕事に関わった経験のある先輩や上司に機会があるたびに話を伺うようにしていました。
また、お客様のところにも何度もお伺いしてお話を聞きました。作り手の視点ではなくて、お客様の視点に立つことで潜在的なニーズにも答えられると思ったからです。
仕事をしていて、多くのヒントは先輩であったり、上司からいただいたり、お客様がおっしゃった一言がヒントになることもあると思うことが多々あります。ですから、私はできるだけ人の話に耳を傾けようと思って今までやってきました。
短所は何でも一生懸命になりすぎて、時々周りが見えなくなる点かも知れません。
会社やお客様の期待に応えるために一生懸命になることは大切なことだと思うのですが、時には客観的に物事を考えることも必要だと自分に言い聞かせることでバランスをとっています。」
長所の人の話を聞こうとするところ・・・ということに対して具体的な例を出して、それがどのように仕事で生きていたかを回答している点が良いですし、短所に関しては、それを補うだけの何かがある点を伝えているのが良いですね。
長所、人との出会いを大切にするところ、短所、おせっかいなところ:
「私は仕事でも人生でも出会える人というのは限られていると思っているので、人との出会いは大切にしてゆきたいと常日頃から思っています。接客業もそういう出会いに感謝する気持ちがあれば、自然と笑顔でお客様と接することができると信じています。
短所はおせっかいなところだと自覚しています。
必要以上に人の心配をしたり、気を配ろうとするところは自分でも気を付けないといけないと思っています。ただ、お客様に対して親身になりたいと思うことは、時に仕事では大切なことでもあると思っております。」
出会いを大切にする性格が接客業に何故有利なのか、また短所を長所としても捉えることができるという考え方を述べている点も◎です。
長所・短所を言う際に注意したいこと
中には何かの書物を引用して、難しいことを言った方が評価がプラスになるのではと考える方もいますが、長所や短所を述べるのは相手を感心させることが目的ではありません。
相手をいかに感心させるかよりも、自分の一生懸命さであったり、仕事に対する真摯な態度、応募している企業であったりその仕事内容に対する思いというものを伝えることの方が大切です。
また、具体的に自分の長所が応募している仕事にどのように役立つのか、短所があっても(仕事に問題が出てきても)どのように対処できるかということをアピールすることが大切だと思います。
長所を語るときは、自分が考える長所も大切ですが、例えば、同僚からはこういう風に言われていますとか、お客様からこういうお手紙をいただいたことがありました・・・という風に第三者から言われたことだと採用担当者にも上手に伝わると思います。
短所についてですが、正直に答えるのもよいですが、「気分が落ち込みやすく、仕事の立ち直りも遅い」という風に答えてしまうと、仕事にも支障が出るのではないか・・・と思われることがありますので注意して下さい。
冒頭にも書きましたが、長所に関する質問では、前向き、ポジティブ思考、謙虚・・・などなどよく使われる言葉があります。
面接担当者は、そういったことを応募者からよく聞いていますから、例え前向きであるというにしても、自分なりのエピソードなどを交えると良いと思います。
最後に長所・短所を言う際に注意したいことですが、採用担当者というのは応募者が入室してから早い段階で(5分という人もいる)その人に対するイメージというものを持つようです。
そのイメージと自分が語る長所・短所にギャップがあると相手は疑問に思うことがあります。
ですから、話す前の段階の自分のイメージというものを大切にしてください。